2009年8月31日月曜日

馴染みの

昨日は衆議院選挙でしたね。
今回は話題性もあったせいか投票率も高かったようですが、有権者の皆さんはいかれましたでしょうか?

今日は東洋・西洋で最も古く、そしてきっと日本人にとって親しみのある版画
♦木版画♦の道具を紹介します。
中でもより馴染みのある水性木版画に使うものをご紹介します。

木版は凸版画の代表です。
でっぱている所に絵の具をのせて紙に刷る訳です。(機械を使って木版凹版もできます)
版は当然“木”ですよね。
年輪に沿って切った板目と年輪が見える面を使う木口がありますが、使いやすさからも板目の方が一般的。
版木の種類も様々ですがシナベニヤと呼ばれる合板が多く使われてます。

♢彫り道具♢

彫刻刀:手前から平刀(削った部分をこれで滑らかにしたりもできる)丸刀三角刀切出し(イメージに沿ってこれで切り込みを作っておくと残したい所まで削ってしまった!等の失敗が少ない)。平ノミ、丸ノミ
細かな部分は彫刻刀で用途によって刀の形で使い分けながら彫り、
ノミ類は大きな面の処理に使います。

作業台机にセットし、この上で彫り進めていく。ストッパーがあって版木を固定できて使いやすい◎(中央の三角のへこみも版木を斜めにした時によい◎)
奥は砥石:彫刻刀が削りにくくなったらこれで研ぐ。

絵の具は水性油性どちらもできますが、
これは水性用の顔料:粉末状の絵の具で大学ではだいたいコレを水で説いて使ってます。
市販の水性絵の具でもOK◉

紙は和紙を使います。楮や三椏、雁皮(がんぴ)などなど種類もいっぱい。
(油性の場合は洋紙も)

♢摺り道具♢

左からころころバレン、ディスクバレン:竹(天然)を使用して伝統的な製法で作られた本バレンがありますが、手間と時間がかかるとめ高価です。又できる人も限られてます。そのため代用品として様々なバレンがあります。
ころころバレン(回転式のスチールボールで圧をかける)
ディスクバレン(塩化ビニール製の円盤につぶつぶが付いている)
霧吹き:版木や紙を濡らす時に使う
刷毛:摺る前は絵の具の染込みが良い用に紙を新聞紙等に挟んで濡らしておきます。その時に使う(他にも使える)。鹿や羊の毛で柔らかい。
絵皿とはこび用の筆:絵の具をといて絵の具を版木にのせる
手刷毛、丸刷毛・小刷毛馬毛でできている。版木ののせた絵の具をコレで絵を描くように塗り広げる。
手前:見当(直角と直線が出ているor凹んでいてコレに合わせて紙を置くと多色の時にも版がズレない)

プレス機:凹版刷りや手の圧力だけでは摺れないものの時に使う。
エッチング用のものとほぼ一緒ですが銅版ほどの圧力もいりませんし、版に厚みがあるのでもう少し簡易なものを使ってます。